JA新みやぎ栗っこ営農部は、3月17日、令和2年産米は種用の種子籾を水浸けした水槽に、気温や日照などの環境データを収集するための、農業IoTソリューション「e-kakashi」の設置を行いました。
市内金成地区の「萌えみのり」生産者宅で、JAの担当者2名が「e-kakashi」のセンサーを種子籾を入れた水槽に設置しました。
「e-kakashi」は10分間隔で気温、水温、日照などの環境データを収集。同時にインターネット回線を通じてクラウド上に蓄積していくことができます。
水稲の種子の発芽は、水浸け後の積算水温で約120℃必要となります。日数に換算すると14日ほどかかりますが、気象条件による影響もあるため、生産農家の経験と勘に頼るところが大きいのが現状です。
「水浸け期間が長すぎたり、短すぎたりすると種子の発芽に影響が出る。データを基にして、積算気温を把握することは、的確な判断につなげることができる」と機器を開発したソフトバンク株式会社の山本恭輔氏は話しています。
JAでは平成28年度より、「e-kakashi」の運用を行っていますが、種子の水浸けの段階から使用したのは今回が初めてとなります。
今後は、例年と同様に育苗ハウスや田植え後の本田でも使用し、データの収集をしていく予定です。 JAの担当者は、環境データと栽培マニュアルに基づいた作業データを合わせることで、より多くの生産者に高品質で収穫量が上がるよう、栽培指導に役立てたいと話しています